EMDRから派生した最新のトラウマ治療技法であるフラッシュ・テクニック(FT)は、ブレインスポッティングに続くブレイクスルーになる予感がします。この技法の画期的な点はトラウマ記憶にフォーカスせずにポジティブなイメージを想起することによりトラウマ処理と安定化をもたらす点です。EMDR同様、両側性刺激(アイ・ムーブメントやタッピング)を用いながらポジティブなイメージ(Positive Engaging Focus, PEF)を想起しつつ、FT特有の動作を入れるのですが、短時間でトラウマ反応の再処理(reprocessing)が促進されるので、トラウマ記憶に向き合うことなく「楽しみながら」治療に取り組むことができます。治療過程は一種の「遊び」のような感じで進みますので、子どもの治療にも向いていると思います。当オフィスではこの画期的なFTを2023年から取り入れており、多くの方に短期間でのトラウマ反応の処理を実感してもらっています。

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